適応障害と傷病手当金

適応障害と傷病手当金

適応障害で休職をすると、その間の収入について不安になることでしょう。特に家族を抱えている方は、家族の生活費用をどう賄っていこうかという不安にかられ、休職をためらう方も少なくないでしょう。

 

しかし、生活費のことを考えて治療に至らないことは、症状の悪化や重症な精神疾患の引き金になることが懸念され、安心して治療に専念することができるように傷病手当金の受給をおすすめします。

 

傷病手当金の手続き

傷病手当金は休職して4日目から対象になります。最長一年半までの延長が可能であり、治療が終わるまでの間は受給し、ご自分や家族との生活を支えることが大切です。

 

書き方は記入例を見ながら記載できるので、難しい手続きはありません。しかし、適応障害を発症した原因に第三者が関与しているか否かという欄があります。例えば、上司のセクハラや、責務の重さなどパワハラなどがその原因であれば、傷病手当ではなく、労災を申請することがベストです。

 

傷病手当にするか労災にするか

会社の上司のパワハラやセクハラが原因で精神を病んだ場合には「労災」の対象になることもありますが、労災にするのか、適応障害の発症原因を「不明」にして傷病手当を支給するかは、本人次第です。

 

筆者個人的な意見では、会社に復帰する考えであれば、「傷病手当金」を支給することが妥当ではないかと思います。精神疾患の責任を会社に委ねた結果、労災支給の対象となるのはほんの一握りであるという事実がある限り、労災を考えても、必ずしもプラスの結果が帰ってくるとは限りません。むしろ、会社側を相手に戦わないといけないとなると、体力的にも精神的にも辛い思いをしなければならないかもしれません。

 

総合的に考えて何がご自分や家族にとってプラスになるか判断することが大切です。